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栄太(えいだ)

Author:栄太(えいだ)
映画がそこそこ好き
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好きな映画:燃えよドラゴン、Uボート、ブレードランナー
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栄太(えいだ)の映画日記
以前書き溜めていた日記のうち映画に関することをweb公開。 映画の所感や、見て思いついたことなど、あなたの映画選びの参考にどうぞ。 もとが個人の日記なのでネタバレありですがご容赦あれ。
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ブレードランナー
(7/15 感想部分を追加しました)
気がついたらエントリーが50を超え、カウンターも1000ヒットを回りました。
ブログをはじめて1ヶ月したら、自分の好きな映画の紹介をしようと思っていたのだけど、今日(7月13日)はちょうど、ハリソン・フォードの誕生日。
運命的なものを感じつつ、『ブレードランナー』の感想を書いてみたいと思います。

【ブレードランナー】
上映時間: 116分
製作: 1982年(オリジナル) アメリカ
URL:
DVD: ディレクターズカット ブレードランナー 最終版 (Amazon.com)

ブレードランナーDVDパッケージ
(DVDのパッケージ 昔の映画の看板のようにバタ臭い絵柄)

酸性雨降りしきる2019年のロスアンゼルス。レプリカントと呼ばれる人間と区別のつかない有機アンドロイドが、開拓地である火星から逃亡し、地球にやってきていた。
レプリカント専門の刑事『ブレードランナー』であるデッカードに出動の要請がかかる。
捜査に乗り出したデッカードは、レプリカントを追う中で、人間という存在の不確かさに気付いて行く...。

というストーリー。
ついでに珍しくキャストなど書いてみる。
 ・ハリソン・フォード = リック・デッカード
 ・ルドガー・ハウアー = ロイ・バティ
 ・ショーン・ヤング = レイチェル
などなど。
ハリソン・フォードが出ているのも注目だが、やはりこの映画では、ルドガー・ハウアーの怪演が光る。

監督は「エイリアン」のリドリー・スコット。
さらにアートデザインは工業デザイナーで有名なシド・ミードが担当、
音楽は「炎のランナー」などで有名なヴァンゲリスが担当し、
当時としても一流のスタッフが揃っている。

それはさておき、感想(というか思い出?)を...。

【ここからやっと感想ですよ】
僕が最初にブレードランナーを見たのは、テレビでした。
僕が好きな映画としてあげている3つの映画はすべて、同じくらいの時期に
テレビでよく放送されていて、それが印象に残って、今でも好きでいます。

最初に見た時は、何がなにやらわからなかった。
しかし、その後、フィリップ・K・ディックを読むようになり、
「ブレードランナー」はディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を
映画化したものだったと知りました。(遅い)
それでますます興味を持つようになりました。

ブレードランナーといえば、まず、独特の暗めな映像が特徴的。
昭和的な明るい未来観でなく、酸性雨とネオンに彩られた暗く退廃的な未来観。
実際、原作では、核戦争後の世界という設定になっている。

はじめてこの映画を観た時は、スピナー(空飛ぶ自動車)がすごくかっこよく見えた。
このくらいの年代の映画は、CGは使われておらず、ほぼすべて特撮によるが、
今見てもまったく古臭い映像には見えない。すばらしいな。

そんな、ある意味、幻想的ともいえる世界の中でレプリカントを追いかけるデッカード。
デッカードは主人公なのにも関わらず、活躍らしい活躍はしない。
この辺り、原作のフィリップ・K・ディックの主人公らしいところ。

【なぜ人間は感動したりするのだろうか】
レプリカントには共感能力がない、という。
原作の作者フィリップ・K・ディックは、感情移入・共感できるということが
人間であることのあかしだと、と各著作の中で繰り返し述べている。

(半ばそういう感情がぶっこわれてしまっているような、今日21世紀の世界では、
皮肉ともとれる言葉になるかもしれない)

レプリカントは外見ではまったく人間とちがいがわからないので、VKテストという
共感反応を見るテストでレプリカントかどうかを判定する。
このVKテストのシーンは作中で何度か出てくるが、相手の感情を刺激するような
ことを話して、相手の瞳孔の開き具合を見たりして、人間の感情を持っているかを
判定するのだ。

しかし、よくよく考えてみると、なぜ、人は泣いたり悲しんだりするのだろうか。
それよりも不思議なことは、映画や本を見たりして、我が身のことでないのに、
なぜ泣いたりするのだろうか。

先にことわっておくが、映画を観て泣いたりすることを批判しているわけじゃない。
純粋になぜそうした感情が起こりうるのかという人間の本質、不思議に興味をもって
いるのである。
自分でも、よく映画を観て泣いたりするので、どうしてフィクションとわかっている
のに感動するのか、ということを自分の感情に照らしてみてもわからないので、
不思議に思っていた。

よく、泣ける映画、とかいうが、あきらかなつくり話であっても人は泣いたりする。
実話でこの世に存在する人ならばまだしも、フィクションで、この世に存在しない
人のために涙を流したりする。

自分の心情などが近いことに反応し、確かにそういうことがあった、とか、確かに
そうかもしれない、ということに同感を覚え、感動する。
これが感情移入・共感ということだが、この世に存在しない人に感情移入できるという
ことは、自分の心の中に存在するものであれば感情移入できるということだ。
つまり、悲しむという感情は、自分の心の中だけで起こっているできごとといえる。

では、自分が経験したことがないことや、自分が置かれた身の周りの状況などと
あまりにもかけ離れたことの場合には、共感できないはずだ。

でも、そうした場合でも人は共感する。
それは想像力があるからだ。
自分がそういう立場だったら、と自分に置き換えて想像し、完全ではないまでも
その相手の状況を追体験する。
そういうことができるのは、人間だけだ、と原作者のディックは言う。

ニュースの中で、今日も紛争やテロや犯罪のために流される血を見て、何も感じなく
なってきているとすれば、僕達は、自分たち自身の想像力をわざと抑制して、
アンドロイドのようになりつつある、ということなのかもしれない。
2006年の今に生きる僕は、そう感じざるをえない。



【まだこの映画を観てない方への助言】

この映画は公開された時からカルト人気があって、インターネットで探すと、
様々なマニアックなサイトが見つかるけど、まだこの映画を観たことがないなら、
そうしたサイトは非常に細かいところをほじくりだして調べていることが多く、
先入観を植え付けるだけなので、まだ見ない方がいい。

一度観てから、内容について気になってから調べても遅くない。


Read More以降には【原作との比較など】(* 一部ネタバレ *)を書きました。
 
【原作との比較など】

映画は原作のプロットをなぞっているわけではなく、原作に比べるとアクション、
サスペンスといった筋に重点がおかれていて、ストーリーも別物といっていいが、
それ以上に映画と原作では大きなちがいがある。

それは、原作はアンドロイド(映画でのレプリカントのこと)の存在に対して
否定的であるのに対して、映画ではどちらかというと肯定的であることだ。
原作の方は、SFの体裁を借りているものの、実際には「人間とは何か?」ということを
提起してる作品であり、アンドロイドは人間との対比を表すための象徴的な存在として
扱われている。
片や、映画の方は、原作と同様の背景を置きながら、人間だけが特別なわけじゃない、
と主張するサイバーパンク的な世界観を披露する。

つまり、原作では肉体的なものが同じであっても、霊魂の部分が人間である
(共感の能力を持つ)ものが人間であるとされる。
一方、映画の方は、感情をもちうる機械があれば、それは人間と区別がつかない、
ということをいっている。劇場版のラストシーンはそれを暗示しているのだろう。

それを示すのは、映画のクライマックスで、ロイがデッカードを殺さないままでおく。
自分よりも弱いデッカードに対して憐れみをいだいたからかもしれない。
原作ではアンドロイドはデッカードに殺されるのに対して、映画ではロイは寿命がきて
死んでしまう。
映画ではデッカードが、レプリカントであるとされているのも異なるところ。
(小説では、主人公は自分は人間なのかそうでないのか、テストをしてもらい、
そうでないとわかってほっとする)

ということで見た目は似ているが、微妙にテーマの軸が異なる映画と原作。
どちらがいいか、と聞かれたら、別物だから、どちらがいいとはいえない、
としか答えようがない。どちらも好きである。
ほかの映画ならば、どちらが好きとか言えると思うが、この映画だけは特別すぎる。
ということで永遠に回答保留。


なお、ディックの作品についても書きたいことがあるが、記事が長くなりすぎた
ので別の機会に譲ることにする。

とりあえず、ディックの作品の中で好きな2作品「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
と「流れよ我が涙、と警官はいった」をおすすめしておく。



流れよわが涙、と警官は言った

【おまけ:チャプターリスト】
(7/17追加)
DVDのディレクターズカット版のチャプターリスト。

1 クレジットと序文
2 2019年のロスを見つめる瞳
3 リオンへの質問
4 食事を邪魔する男達
5 ベテラン・ブレードランナー
6 4匹の脱走レプリカント
7 レイチェルのVKテスト
8 フンタバーサー・ホテル
9 チュウに2匹の訪問者
10 “貴様に見せてやりたい”
11 他人の過去を持つ女
12 ブリス、セバスチャンに会う
13 デッカードの夢
14 コンピュータ・フォト・スキャン
15 魚ではなく蛇のウロコ
16 ミス・サロメの楽屋
17 ソーラを逃がすな
18 目撃者リオン
19 レイチェルも始末しろ
20 “起きろ 死ぬ時だ”
21 “殺される側よ”“借りがある”
22 ピアノ
23 残るは おれたちだけ
24 セバスチャンが頼り
25 クイーンb6 王手
26 タイレル社長の死
27 友達のエディー
28 ブリスの最期
29 死闘のはじまり
30 傷だらけの男たち
31 ビルを登るデッカード
32 屋上から屋上へ
33 “恐怖の連続”
34 涙のように、雨のように・・・
35 優しいおきみやげ
36 エンド・クレジット

(7/17追加)
【同じ映画の記事へのリンク】

cine cine ma
http://carousel.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_b19b.html
この記事を書こうとして、同じ映画の記事がないかと探したら、なぜかやたらといっぱいブレードランナーの記事がヒット。と思ったら、「結婚できない男」ってドラマで、ブレードランナーについてセリフがでてきたのだね。
が、ブレードランナー好きって、結婚できない男にぴったりあてはまりそうだなー。

SHIN1's LIFE STYLE
http://blog.goo.ne.jp/shin1w123/e/ee935b721b34047ae4a30a16f2e5a11c
家庭用プラネタリウムに、ブレードランナーのサントラって、ナイスセンスです。もちろん、エンディングテーマでしょうか。言われてみるとエンドレスで聞きたいかも。

UOLAVLOS Blog
http://uolavlosblog.jugem.jp/?eid=339
ダリル・ハンナの写真がちょー美しい。あー、いいな。

花日記
http://blog.goo.ne.jp/marube2005/e/2893394abddbbd1ca0e9e96999470ac9
ブレードランナー関係の記事を探していて、一番、「同感」と思えたのがこちらの記事。人間の考えなんて、結局は移り変わっていくものですよね。それが悪いわけでもないけれど。

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

この記事に対するコメント

ご訪問ありがとうございます。
ブレードランナーは何度見てもおもしろいですね。
アンドロイドの化粧がたいへん美しいと思いました。人間がそれを真似はじめたのはいつからだろう。80年代ぐらいに逆転が起き、その逆転に従ってこの映画の見え方が変わったように思います。
【2006/08/12 17:27】 URL | まるべえ #mQop/nM. [ 編集]


こんにちは、まるべえさん
どうもはじめまして。
ブレードランナーは今みても、新しい発見がある作品ですよね。
未来の世界の描写にしても、その当時の観念とされていた、『未来』を描かなかったのがよかったと思います。それがゆえに、何十年たっても見れる映画でありつづけるでしょうね。
【2006/08/13 02:39】 URL | 栄太(えいだ) #- [ 編集]


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ブレードランナー

 今宵は、大分古い映画になるが、『ブレードランナー』』(Blade Runner)を見た。 黄昏ミニヨン想録堂【2007/01/14 12:02】

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